空亡(くうぼう)
六十干支からこぼれる2つの地支——空いている場所の意味
空亡は文字どおり「空(から)で亡(な)い」という意味で、六十干支の並びで10の天干と12の地支を組み合わせたときに余る、2つの地支を指します。
天干は10個、地支は12個なので、1つの旬(10日ひと区切り)の中では、必ず2つの地支がペアを組めずに残ります。このペアのない地支が空亡です。
たとえば甲子から始まる旬(甲子旬)では、戌と亥が空亡になります。日柱の空亡は、その人の人生で「空いている場所」を意味します。
空亡の読み方:
● 空亡にあたる気は、実際に弱まったり、働きが小さくなったりする
● 空亡の場所が財星なら、金運の変動が大きくなることも
● 空亡の場所が官星なら、仕事や地位の変化が多くなることも
● 空亡は必ずしも悪いものではない——それまでの束縛から抜け出す「解放」の意味もある
● スピリチュアルな分野や学問の分野では、空亡はむしろ直感やひらめきを高める要素と読まれることもある
大運や年運で空亡が埋まったり冲を受けたりする時期には、大きな変化が訪れることがあります。
空亡をもう少し深く理解するには、6つの旬それぞれでどの地支が空亡になるかを知っておくと役立ちます。甲子旬では戌亥、甲戌旬では申酉、甲申旬では午未、甲午旬では辰巳、甲辰旬では寅卯、甲寅旬では子丑が空亡になります。自分の日柱がどの旬に属するかがわかれば、空亡の地支も自然にわかります。
空亡でいちばんよくある誤解は、「空亡=不幸」という考えです。実際には、空亡はその気が空いているということであって、それ自体が災いを意味するわけではありません。空亡の影響は、その場所にある通変星の性質によって大きく変わります。たとえば偏官が空亡なら、かえって権力やプレッシャーから自由になれることもあり、傷官が空亡なら、歯に衣着せぬ物言いが和らいで人間関係が穏やかになることもあります。反対に、正財が空亡なら安定した収入に変動が起きることがあり、印綬が空亡なら、勉強や資格取得で思わぬ波乱が生じることもあります。
歴史的に、空亡は仏教や道教の「空」の考え方と結びつけられてきました。空っぽであることこそが可能性だという哲学的な見方から、空亡を持つ人は世俗的な欲から比較的自由で、芸術や学問、宗教、心理カウンセリングなど精神的な分野で頭角を現すことが多いとされます。著名な芸術家や精神的な指導者の命式に、空亡が見られる例も少なくありません。
実生活で空亡の影響を感じるのは、空亡が埋まったり冲を受けたりするときです。たとえば戌が空亡の人に戌の年運や大運が巡ってくると、それまで空いていたエネルギーが急に動き出し、大きな変化が訪れることがあります。反対に、空亡の地支を冲する運が来ると、空いていた場所に無理やりエネルギーが流れ込み、思いがけない出来事が起こることもあります。こうした時期を前もって知っておけば、変化に備えられます。
DESTIGERは、日柱をもとに空亡の地支を自動で計算し、その空亡が命式のどの位置にあるか、どの通変星と結びついているかを分析します。さらに今の大運と年運で空亡が埋まったり動き出したりする時期もご案内し、空いていたエネルギーが目を覚ますタイミングに、余裕をもって備えられるようサポートします。